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消費者のお土産へのニーズを捉え、

プレゼント用としてのマリモの新しい売り方を推進

阿寒湖のマリモを販売して約60年

時代の変化を捉え、変化しつづける土産小売店

有限会社歓光堂は昭和36年(1961年)創業。現在の代表取締役である吉田幸司さんの父の代より、阿寒の地で土産小売を営まれています。現在では職人を抱え、他のお土産小売店へ土産品を卸す事業にも力を入れています。歓光堂が事業を営む阿寒湖は、全国的にも「マリモ」で有名な地。『阿寒湖のマリモ』は1921年に国の天然記念物(後の1952年に特別天然記念物)に指定され、歓光堂でもマリモのお土産を主力商品として、現在まで事業を拡大してきました。

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阿寒湖地域の観光・土産業が最盛を期していたのは、今から約40年前。まだ日本人の旅行が珍しかった時代に新婚旅行や団体、企業の慰安旅行の行先として、阿寒湖は賑わいを見せていました。その頃の新婚夫婦のお土産の定番品といったら“木彫りの熊”と“マリモ”。1組の新婚夫婦が、結婚祝いのお返しとして何体もの木彫り熊を購入していく姿(20~30万円)は当時よく見られる光景だったそう。いかにお客様(団体客や新婚夫婦)をお店に呼び込むか。それぞれの土産店が工夫を凝らし、しのぎを削りあっていた時代。歓光堂が卸事業に進出したのもちょうどその頃でした。冬の間に職人さんを抱え、夏に販売するための約1000体ほどの木彫り像を生産する体制に。今では形態は変わり、数は減ったものの、その時代に培ったノウハウや経験が歓光堂の事業を支えています。

観光客の減少とお土産品の多様化

解決策はプレゼント用としてのマリモの新商品

しかし時代は移り変わり、売り上げの大部分を占めていた小売業の割合は縮小傾向に。「旅行先の多様化に伴う観光客の減少、材料の高騰、お土産品の多様化など要因は様々ありますが、今までの定番土産が受け入れられなくなったのだと思います。」そう吉田さんは語ります。

そんなときに、市の観光協会からk-Bizの存在を知らされます。「ちょうど阿寒に出張相談としてお越しいただく機会があったので、その時に相談をしてみようと思いました。マリモはずっとなくならない定番商品であるけれども昔のように売れなくなったのです。阿寒が有名ではあるけれど、北海道のどこでも買えるようになってしまっていました。そんなマリモの“新しい売り方”をずっと模索していたのです。」購入後にマリモを枯らしてしまった、というお客様の声や、マリモが購入されたシーンを振り返り、お手入れがいらないプレゼント用として『マリモのハーバリウム化』をぼんやりと構想していたそう。相談はその構想を具体的に形にするアドバイスとなりました

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<具体的なアドバイス>

・ハーバリウムはお土産品としてのニーズに合致しているため、まずは試作品を作ってみること

・販路としてハーバリウム教室などに紹介する

ハーバリウムの魅力と消費者のニーズを結び付ける。

新商品の試作品開発を推進

「ハーバリウム化はぼんやりと頭で構想はしてはいたものの、相談してみるまでは実際に作ってみるまでに及びませんでした。どこかで難しそうだと考えていたのかもしれません。水が充填された今までのマリモと違い、ハーバリウムは専用のオイルを使用しているため、水を変えたりする必要がありません。手入れのいらない気軽さ。そこに目を付けていただき、新商品開発を強く推進していただきました。相談をすることで、新商品として成功の兆しがあることを説いていただき、挑戦してみようと思えたのはよかったですね。すぐに実行に移せて、しかもお金をかけない提案。これがありがたかったです。」

次のアクションまでの早さや、熱意がk-Bizに来所される事業者様の中でもトップクラスだという吉田さん。「澄川センター長の熱意に応えたい。そういう気持ちが私を動かしてくれるんです。」とk-Bizへの想いを語ってくれました。そして今後については、「新商品の店頭での販売はこれからですが、すでに何人かのお客様からは好評をいただいており、販売が楽しみです。若い澄川センター長の意見も聞きながら、これからもお客様の求めている商品を作り出していきたいと思っています。」

時代ごとに移り変わっていく消費者のニーズを捉えながらも、阿寒の伝統や文化をしっかり継承し続けている吉田さん。楽しそうに、今後の展望を語ってくれました。

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その後、吉田さんはハーバリウム専門の業者にコンタクトをとり共同開発を進めます。試行錯誤しながらも、なんと約1カ月で試作品を完成させ、二回目の相談へ。その際は、具体的な販路の相談に至り、いまも定期的に相談のため来所されているそうです

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